分子科学研究所

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2019/09/06

アウトリーチ

職場体験学習への協力(装置開発室・計算科学研究センター・研究力強化戦略室広報部門)

分子科学研究所は中学生の職場体験学習に協力しています。

8月20日、21日の2日間にわたり、岡崎市立額田中学校の生徒さん2名と、六ツ美中学校の生徒さん5名が、合同で実習を行いました。

20日は、2グループに分かれて、3名が計算科学研究センター、4名が装置開発室で実習を行いました。計算科学研究センターでは「スパコン施設見学およびネットワークケーブル作成と敷設体験」、装置開発室では「エレクトロニクス体験実習 -組立から評価まで-」と題した実習を行いました。21日は、7名全員が、研究力強化戦略室広報部門で「科学を伝える・科学を受け取る -サイエンスコミュニケーション実習-」と題した実習を行いました。

20日に計算科学研究センターで行われた「スパコン施設見学およびネットワークケーブル作成と敷設体験」では、まず簡単な説明の後、担当者の案内で、普段見ることのないスーパーコンピューターの本体と、分子研のコンピューターネットワークの基幹となる設備を見学しました。その後、自分たちでネットワークケーブルを作って、2台のパソコンを接続する実習を行いました。電気・ガス・水道に並ぶ現代のインフラであるコンピューターネットワークについて理解を深めることができたのではと思います。その後、センターの管理する3Dプリンタ室を見学して、3Dプリントした分子模型マグネットの仕上げを体験しました。

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ネットワーク機器について説明する担当者

同日に装置開発室で行われた「エレクトロニクス体験実習 -組立から評価まで-」では、「デジタルアンプ」回路の製作実習が行われました。基本事項の説明の後、生徒さんたちは電子回路の組立に挑戦しました。ハンダ付けは初体験で、難しかったようですが、担当者の協力を得ながら、最終的には回路を完成させることができました。測定器で回路の動作確認を行った後、実際に音楽の信号を入力して、しっかり音が聞こえることを体験しました。また、回路の設計や工作でよく耳にする、マイクロあるいはメガなどの単位や、実習で使用したハンダ(合金)に含まれる元素について、持参してもらった数学と理科の教科書と見比べながら、普段の勉強が実際の仕事につながっていることを実感してもらいました。

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実習で製作した回路を測定器でチェック

21日に広報部門で行われた「科学を伝える・科学を受け取る -サイエンスコミュニケーション実習-」では、まず広報部門の業務である見学者対応の実習として、分子研展示室とUVSORを見学しました。その後、自然から「科学を受け取る」代表的な方法である、簡単な定量的実験を行い、その結果をポスタープレゼンテーションとプレスリリースの2つの形式で社会に「科学を伝える」実習を行いました。実験は、まだ学習していないオームの法則についてでしたが、生徒さんたちは順調に測定結果を得ていました。科学を伝えるためのプレゼン資料の作成は難しかったようですが、担当者の協力を得ながら、思い思いの表現を工夫して、ポスターとプレスリリースを作りました。
 
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「科学を受け取る」定量的実験に挑戦