
TOPページ > 平本 昌宏
PIN接合を提唱されたのはこの頃ですか?
そうですね。分子研から大阪大学に移って、有機半導体のことや、固体のことをモーレツに勉強しました。そんな無我夢中の頃でしたね。
それまで、有機太陽電池といえばPN接合でしたが、無機半導体の分野ではPIN接合というのが当たり前でした。私は無機系から移ってきたので、PIN接合という概念を有機系に導入することに違和感はありませんでした。ただ、無機と有機とは本質的に異なるので、そのまま適用することはできません。そこを工夫した点が私のオリジナルなところですね。
でも、誰も言っていないことを論文に書くときは正直、怖かったですね。“こんなこと書いていいのかな?”と。十分な時間をかけて考えましたよ。現在だったら競争が激しいのでそんなことはしていられませんね(笑)。
最も気に入っているお仕事は?
やはり世界で初めて、有機半導体の分野にPIN接合の概念を提唱したものですね。
それ以外にも、有機半導体デバイスで、「タンデム構造」というのを提唱した論文もよく引用されています。この構造も無機系で使われていた概念を有機系に導入したものです。先生の研究スタイルの特徴は、無機系も有機系もわかるというところですか?
そうですね。バックグラウンドとして無機系の知識があることはやはり大きな強みになっていますね。ただ、無機系のものをそのまま有機系に適用するということはできないんです。やはり、有機系で使えるように工夫をしてやる必要があるわけです。
両方を活かして融合させる、というのが私の特徴ですね。