
TOPページ > 木村 真一
シンクロトロン光とは、ほぼ光速(秒速30万キロメートル)で直進する電子が磁界などによりその進行方向を変えられた際に発生する光のことをいいます。この光は、様々な優れた特徴を持っているため、物質のもつ機能を調べるのに大変適しています。分子研の極端紫外光研究施設UVSOR(ユーブイソール)は、このようなシンクロトロン光を発生させることができる研究施設です。
先生は、UVSORやその他の施設のシンクロトロン光を使って、磁性などの物質の性質がどのようにもたらされるのかを研究しています。
もっと詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
http://www.ims.ac.jp/know/light/kimura/kimura.html
研究者になったのはなぜですか?
大学時代は理学部で物理を専攻していました。理学部というとアカデミックな研究を希望する人が多いのですが、私は応用研究をやりたいと思っていました。それで、博士の学位を取得したとき、企業への就職を念頭に置いて指導教官に相談しました。そのとき「君はアカデミックの道を進みなさい」と言われて大学で研究を続けることになりました。
学部4年時の卒業研究をする研究室を決めるとき、各研究室を紹介するガイダンスがありました。そのとき、シンクロトロン光を使った研究に興味を持ちました。世界で誰もやっていない研究ということに魅力を感じたんです。こういうことができる研究室は2つありました。第一希望だった方は非常に人気が高くて、ジャンケンに負けて第二希望の研究室になりました(笑)。でも、現在の私の研究は、第一希望の研究室でやっていたようなこともやっているんですよ。
光物性の魅力は?
私は修士1年生から分子研のUVSORに来て実験していたんですよ。
光物性は、私にとっては直感的に分かりやすかったということだと思います。
熱力学的な測定より、光を当てる実験の方が好きでした。
同じ当てる実験でも、やはり中性子などより、光の方が直感的に分かりやすい気がしましたね。