
TOPページ > 中村 敏和
研究スタイルの特徴は?
磁気共鳴には、電子スピン共鳴(ESR)と核磁気共鳴(NMR)などがありますが、非破壊で測定できる、サンプルに与えるダメージを少なくできる、結晶化しなくてもよいなどの多くの利点があります。私たちは分子研の所蔵する高性能な装置を使いこなし、ESR、NMRともに高度で高精度な測定ができます。
例えば、2010年の4月に公開された論文は、有機導体での新しいキャリア生成方法に関するものですが、私たちの測定技術があって初めてできた研究です。
モノ作りは?
上記のTMTTF系は合成が比較的簡単なので私が作っていますが、最近開発された最先端の物質は私たちのところでは作りません。それはモノ作りの得意な研究者と共同研究することによって提供してもらっています。
どんな研究者でありたいですか?
……難しいですね。“普段着の研究者”、でしょうか。
情熱を持ちつつ、背伸びをせず、燃える闘志を持って着々と、でもいろいろな人と話もしたいし、若手の啓蒙もしたいし、仲間とも話したいし……。そういうのを全部ひっくるめて“普段着”ということですね。
趣味は?
今年の目標の一つが“趣味を持つ”というものなんです(笑)。妻から、鉄道が趣味だ、と言われるんですけど、趣味を実践する時間を作りたいですね。
中村 敏和(なかむら としかず)・准教授
1987年京都大学理学部卒
1992年同大学院理学研究科博士課程修了、理学博士 学習院大学理学部助手を経て1998年6月より現職
聞き手&文:寺内かえで(広報室)、写真&web:原田美幸(広報室)
2010.8up