分子研の散歩道1 研究者のよこがお

 

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最も気に入っている仕事は?

やはり、全フッ素化ペンタセンの合成を成功させたことですね。

私にとって、10年に1度の大きな成功ですね。

今、最もホットな興味は?

カーボンナノチューブを、完全に有機合成により作ろうとしているんです。
今、得られているカーボンナノチューブは有機合成によるものではありません。そして、金属のような電気特性を持つものとそうでないものとが混在しているんです。

私たちは、有機合成で作ることにより、全ての分子が金属のような性質を持ち、チューブの径や長さも制御することを目指しています。

研究スタイルの特徴は?

本業に徹するということですね。私の本業は有機合成ですから、有機化合物として新規性があると同時に、機能や特性についても優れた物質を設計し、作りたいと思っています。物性の研究は、物性の専門家に任せればいいと思っています。ですから、サンプルは気前良く提供しますね(笑)。

それから、私の研究は目的がはっきりしたタイプの研究ですから、探索型とは異なりますね。ターゲットを決めたら突き進みます。

先生の研究の哲学は?

これはかなりはっきりしていますね。
“世の中の役に立つ材料を作る”ということです。自分の好奇心を満たすだけで終わりたくありません。

趣味は?

読書はよくする方でしょうね。岡崎市立図書館のヘビーユーザーですよ(笑)。
歴史、経済などいろいろなジャンルのものを読みますね。

鈴木 敏泰(すずき としやす)・准教授
1985年名古屋大学理学部卒 
1987年名古屋大学理学研究科前期課程修了 1992年カリフォルニア大学サンタバーバラ校博士課程修了、Ph.D. 分子科学研究所助手、1995年NEC基礎研究所を経て1998年1月より現職

聞き手&文:寺内かえで(広報室)、写真&web:原田美幸(広報室)
2010.9up

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