分子研の散歩道1 研究者のよこがお

 

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最も気に入っている仕事は?

ないですね。
論文を発表するときはどれも気に入っているんですよ。でも、後になるといつも消したくなりますよ(笑)。
サイエンティフィックに間違っていることはないんですが、実験が進んだりしてだんだん情報が増えると、考え方も変わってきたりするんですね。
気に入っている、というわけではないけれど、“意外に悪くなかったな”というのならありますよ。

私の博士論文なんですけれど。酸化物高温超伝導の理論ですが、学位論文を提出した当時はさんざんに批判されました。当時の主流の理論とは違う考え方だったからです。でも、いろいろ言われたけれど意外に悪くなかったな、という印象がありますね。

今、最もホットな興味は?

興味のあることはたくさんあります。
例えば、違う種類の絶縁体をくっつけると超伝導体になるというものがあります。

構造の違うものをくっつけて、そこに光を照射するなどして環境を変えてやると物質の性質が変わるかもしれません。太陽電池や電子デバイスはその例としてもよいでしょう。こういう現象を理論的に説明したいですね。

趣味は?

少年時代は広島で過ごしたので、広島カープファンの野球少年だったんですが、今は自慢できるような趣味はないですね(笑)。

たまにテニスをしていたんですが、この頃は妻にも負けるようになってしまって……(笑)。

米満 賢治(よねみ つけんじ)・准教授
1985年東京大学理学部卒 1990年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了、理学博士 Los Alamos国立研究所、国際理論物理センター(Trieste)、Georgia大学で博士研究員、東北大学大学院情報科学研究科助手、同工学部助教授を経て1996年2月より現職

聞き手&文:寺内かえで(広報室)、写真&web:原田美幸(広報室)
2010.8up

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