公開講演会

世界の第一線で活躍する研究所のスタッフが、最先端の研究から明らかになってきた「ナノの世界の不思議と面白さ」について、わかりやすく説明します。

会場:山手地区山手3号館2F大会議室
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参加自由事前申込不要

 

13:00〜13:30「ナノの世界をスーパーコンピュータで探る」岡崎 進教授

 

分子の仲間には、私たちの体を作っている細胞膜やタンパク質のように、水の中で集まって特定の形をしたナノの大きさの集まりを作るものがあります。これら分子の集まりのかたちや動きは、スーパーコンピュータを用いて、計算によって追跡できるようになってきました。ここではその方法について簡単に説明した後で、いくつかの計算例をご紹介します。

【講師プロフィール】 1977年京都大学工学部工業化学科卒業 1982年同大学院博士課程修了、工学博士 大阪工業技術試験所、東京工業大学助手、助教授を経て2001年10月より分子科学研究所計算分子科学研究系計算分子科学第一研究部門教授

 

14:10〜14:40「光合成のひみつ・命を支える分子と光」永田 央助教授

 

地球上のすべての命は太陽によって生かされています。そこで重要な役割を果たすのが、太陽の光を食物のエネルギーに変える光合成です。光合成はどんな仕組みになっているのか、どんな分子が活躍するのか、人工光合成はどこまで進んでいるのか…、分子科学者の目から見た「光合成」をやさしく解説します。

【講師プロフィール】 1987年京都大学理学部卒 1990年同大学大学院理学研究科博士課程中退、博士(理学) 京都大学理学部助手、日本学術振興会海外特別研究員を経て1998年より分子科学研究所助教授、分子スケールナノサイエンスセンターナノ触媒・生命分子素子研究部門に所属

 

15:20〜15:50「光で探る生体分子のはたらき」小澤岳昌助教授

 

地球上には、ホタルやクラゲなどの様々な光る生物(発光生物)がいます。発光生物は、求愛や威嚇など、相手への情報発信や交信のために光を利用しています。我々は、発光生物の光の源であるタンパク質を用いて、細胞中の分子と光を交信する方法を開発しました。ここでは、その最先端の研究成果を紹介します。

【講師プロフィール】 1993年東京大学理学部卒 1998年同大学大学院理学系研究科博士課程修了 博士(理学) 東京大学大学院理学系研究科助手・講師を経て2005年より分子科学研究所分子構造研究系分子動力学研究部門 2003年から科学技術振興機構さきがけ研究員併任