分子科学研究所

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大学院教育

総研大生コラム - 吉澤 龍/金 成翔さんの体験記

ウィーン工科大学研究室訪問について

吉澤 龍/金 成翔さん
機能分子科学専攻5年(執筆当時)
分子研レターズ 94号 掲載(2026年9月号)

2025年11月15日から23日にかけて、オーストリアにあるウィーン工科大学フォトニクス研究所(Prof. Baltuška研究室)を訪問しました。今回の訪問では、我々の研究テーマである界面コヒーレントラマン分光の高度化に有用な光技術を集中的に学ぶことを目的としました。研究室見学では、超短パルスレーザー光の発生や波長変換技術、および真空チャンバーと組み合わせた光学実験系などを見学し、非線形結晶やビームの配置、ビーム品質の評価、バーストモード発振の原理と計測手法といった、論文からだけでは分かりにくい実践的なノウハウを具体的に学ぶことができました。また、我々の研究内容についてセミナー形式で発表を行い、Baltuška先生をはじめ研究室メンバーの方々から、多くの質問をいただき物理化学的な議論を深めることができました。

11月後半の滞在でしたが、ウィーンの街はすでにクリスマスの彩りに包まれ、あちこちでクリスマスマーケットが賑わいを見せていました。伝統的な宮殿や大聖堂を前に、凍えるような寒さの中で冷えた体を温めてくれるホットワインの味は格別でした。また、かの有名なウィーン国立歌劇場でオペラを鑑賞し、生の歌声とオーケストラの迫力に圧倒されながらも、言語の壁を越えて伝わる表現の力に深い感動を覚えました。

今回得られた光学技術や計測に関する知見を踏まえて我々のコヒーレントラマン分光計測をさらに高度化していく予定です。最後に、本訪問を温かく受け入れてくださった Baltuška先生および研究室の皆様に、心より感謝申し上げます。

吉澤 龍/金 成翔さんの略歴

よしざわ・りゅう/きん・せいしょう
(吉澤 龍:右から一人目)杉本グループにて超短パルスレーザーを用いた新奇非線形分光手法を用いた非晶質構造解析法の開発および固固界面への展開に取り組んでいます。
(金 成翔:左から二人目)同じく杉本グループにて、超短パルスレーザーを用いた新奇界面分光手法の開発とその電気化学界面への展開に取り組んでいます。
写真は、Baltuška研究室の実験室にて皆様と撮影したものです。