分子科学研究所

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2020/04/20

受賞

川合眞紀所長が日本学士院賞を受賞

川合眞紀所長はこのたび、「単一分子分光を用いた固体表面上での化学反応の研究」の業績で、日本学士院賞を受賞しました。
川合所長は、固体表面を原子レベルで観察できる走査トンネル顕微鏡(STM)と呼ばれる装置を用い、固体に吸着している分子から一つだけを選んで、その構造や、電子・振動状態を定量的に観測する、新しい手法を開発しました。さらにこの手法を応用して、通常は平均化されている分子の状態を特定して化学反応を起こさせることに成功しました。固体に吸着している分子は、固体からの影響を受けてその性質が変化しています。この変化した分子の状態や反応性を観測すれば、まさに今働いている分子の姿を捉えることができます。本研究成果は、触媒化学や物質材料分野の様々な応用につながると期待され、国際的にも高く評価されています。