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2021/11/02

受賞

大森賢治教授が紫綬褒章を受章(量子物理学研究功績)

大森賢治教授(量子物理学研究功績)に対して、天皇陛下より令和3年秋の紫綬褒章が授与されることが決定しました。紫綬褒章は科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた方に授与されます。

大森教授は量子物理学の分野において、二つのレーザーパルスの電場振動のタイミングをアト秒精度(アト=10-18)で調節して物質の波動関数に転写し、それらの干渉をほぼ完全に制御するという革新的な方法論を世界に先駆けて考案しました。そしてこの方法を原子、分子、固体、さらには絶対零度付近まで冷却した原子を並べた人工結晶など様々な物質に展開し、斯学の発展に多大な貢献をした功績が高く評価され、今回の受章につながりました。

受章にあたり大森教授は「伝統と栄誉ある章を賜り光栄に存じます。これまで私をご指導くださった先生方、そして大森グループの助教、技術職員、博士研究員、学生、秘書を始め共に研究に邁進した仲間たちに心より感謝します。今回の受章を励みに、今後も引き続き、量子の不思議な世界をより良く理解するための基礎研究を追求していきます。そして、より良い理解を活かした量子シミュレータ・量子コンピュータの開発に邁進します」と述べています。大森教授は現在、文部科学省Q-LEAPと内閣府PRISMが重点支援する超高速量子コンピュータ開発のための大規模・長期プロジェクト(2018-2028)を率いており1),2)、わが国を代表する量子技術開発のトップランナーの一人として今後の益々の活躍が期待されます。

1)文部科学省Q-LEAP「アト秒ナノメートル領域の時空間光制御に基づく冷却原子量子シミュレータの開発と量子計算への応用」(研究代表者:大森賢治)
2)内閣府PRISM「超高速・高機能な冷却原子型量子シミュレータ・コンピュータの高度化」(研究代表者:大森賢治)

 

大森教授の経歴

学歴
1987年:東京大学工学部卒業
1992年:東京大学大学院工学系研究科博士課程修了・東京大学工学博士

職歴
1992年:東北大学 科学計測研究所 助手
2001年:東北大学 多元物質科学研究所 助教授
2003年 - 現在:自然科学研究機構 分子科学研究所 教授
2004年 - 現在:総合研究大学院大学 教授
2007年 - 2010年:分子科学研究所 分子制御レーザー開発研究センター長
2010年 - 現在:分子科学研究所 研究主幹
2015年 - 現在:文部科学省科学技術・学術審議会専門委員 量子科学技術委員会副主査
2019年:内閣官房イノベーション推進室 イノベーション政策強化推進のための有識者会議委員

受賞と栄誉
1998年:光科学技術研究振興財団研究表彰
2007年:日本学術振興会賞
2007年:日本学士院学術奨励賞
2008年:Norman Hascoe Distinguished Lecturer, University of Connecticut, USA
2009年:アメリカ物理学会フェロー表彰
2012年:フンボルト賞(ドイツ)
2017年:松尾財団宅間宏記念学術賞
2018年:文部科学大臣表彰・科学技術賞
2021年:紫綬褒章(量子物理学研究功績)

 

関連リンク

大森教授レク動画「アト秒・ナノメートル精度の超高速量子シミュレータの開発と量子コンピューティングへの応用 」
https://www.youtube.com/watch?v=Fb1Q_wvFasE

大森グループホームページ
https://groups.ims.ac.jp/organization/ohmori_g/