分子科学研究所

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2023/01/27

アウトリーチ

六名小学校で出前授業を行いました(2023年1月17日実施)

1月17日(火)に六名小学校6年生約170名を対象として「光のてこを使って目に見えないモノの形と働きをさわって調べる顕微鏡を体験しよう -てこの勉強のとき、どうしてめんどうな計算をするんだろう?-」と題した出前授業(サイエンスセミナー)を行いました。本授業は、片柳英樹 助手、湊丈俊 主任研究員および中本圭一 特任研究員により実施しました。
6年生の子ども達は、理科で「てこ」を学習しているところです。そこで、授業の前半では、六名小学校の体育館で、片柳講師が、「光てこ」を使って小さな動きを拡大して観察する演示実験を行いました。輪ゴムを温めたときの長さの変化を、鏡にレーザー光を反射させて構成した光てこを用いて観察しました。

 


輪ゴムを加熱した際の長さの変化の光てこによる観察
※分子研で行った再現実験の様子です

後半では、分子科学研究所の実験室からのオンライン生中継で、湊講師が光てこを利用した本物の「さわって調べる顕微鏡」(走査プローブ顕微鏡)の説明と実験を行いました。また、共同研究で来所されていた九州大学の金川慎治先生も特別出演され、共同研究のテーマについて紹介していただきました。

分子研から生中継
分子研から生中継です!

その後改めて体育館で、片柳講師が授業のまとめを行いました。子ども達は「てこ」の学習を通じて、ほぼ初めて、計算を含んだ「物理法則」(てこの原理)に出会います。理科・算数の理屈や計算は面倒ですが、身に付ければ大きな力になります。その力で自分たちの身近な問題の解決、そして将来は社会問題の解決に、挑戦できる人になってください、と締めくくって授業を終わりました。最後に子ども達からの質問コーナーでは、走査プローブ顕微鏡や、研究者の仕事について、また、金川先生の研究テーマについてなど、沢山の質疑があり、大変盛り上がりました。

質問コーナー
質問コーナー

このたびの出前授業にあたり、ご担当の志村光弘先生をはじめ六名小学校の先生方には大変お世話になりました。演示実験とオンライン生中継の組み合わせで、光てこを応用した「走査プローブ顕微鏡」を体験し、自然科学や、研究について、興味を持つきっかけとなれば嬉しく思います。

(片柳英樹・湊丈俊 記)