2月17日(月)に極端紫外光研究施設(UVSOR)
の片柳英樹助手が「機械仕掛けの世界の中のあなたの未来の自由について」と題した出前授業を愛知県立岡崎高等学校の2年生を対象に実施しました。
理科の授業で物理や化学を学習すると、この世界は物理法則に支配されていて、その様子は私たちの自由意志の体験とは相容れないように感じます。出前授業では、この素朴な疑問から、いくつかの計算機シミュレーションを見てもらいながら、機械仕掛の物質的世界から、私たちの感じる多様で自律性(オートノミー)を持つ「生きている」世界がどのように現れるのか、という科学的問いにつなげ、さらにこれがUVSORの「極限フォトオートノミー探究センター」構想の掲げる研究課題の一つとなっていることを説明しました。
本授業の開催にあたり、岡崎高等学校の市川雄太先生、大参敏光先生には大変お世話になりました。本出前授業が、自然科学や研究活動について、興味を持つきっかけとなれば嬉しく思います。

「ロジスティック写像」
簡単な図形(放物線と直線)から非常に複雑な軌道が出現する「決定論的カオス」の典型です。例え法則が簡単でも、未来予測が一筋縄ではいかないことが感じられます。
(片柳英樹 記)
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