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特別研究部門藤田 誠グループ

場所:山手キャンパス 山手3号館4階 教授室
Annual Review : こちら

Self-assembly, Nano-space, Coordination Chemistry

錯体化学に⽴脚した⾃⼰集合分⼦システム

本研究室では、「金属配位による自己集合」をキーワードに新しい物質と機能の創成に挑んでいます。これまでに、適度な結合力をもち、結合形成に明確な方向性と結合数を持つ配位結合(金属イオンと有機分子の相互作用)を自己集合の駆動力として活用することで、人工系でありながら安定でかつ精密な3次元構造が狙いどおりに構築できることを数多く提示してきました。現在ではこのような手法でつくられるナノスケールの物質群、とりわけ内部空間を持つ中空化合物の自己集合に着目して、ナノスケール材料の新しい設計と合成、ならびにその特異な機能の開拓(新しい反応の創出や物性の探索、自己集合の機構解明など)を研究しています。最近では、M30L60やM48L96組成にも及ぶ巨大中空錯体の構築にも成功しています。また、自己集合による細孔性錯体の合成と、結晶空間での機能創出にも取り組んでいます。ごく最近、細孔性錯体に溶液状態から吸蔵された有機化合物が、細孔内で平衡の位置に収まる現象に着目し、「試料の結晶化を必要としないX線構造解析手法(結晶スポンジ法)」を開発しました。革新的な構造解析技術として、アカデミアのみならず、微量成分の迅速構造決定を必要とする創薬や食品などの産業分野からも高い注目を集めています。


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X-ray structure of M48L96 complex.

参考文献

  1. Q.-F. Sun, J. Iwasa, D. Ogawa, Y. Ishido, S. Sato, T. Ozeki, Y. Sei, K. Yamaguchi, and M. Fujita, "Self-Assembled M24L48 Polyhedra and Their Sharp Structural Switch upon Subtle Ligand Variation" Science 328, 1144-1147 (2010).
  2. D. Fujita, K. Suzuki, S. Sato, M. Yagi-Utsumi, Y. Yamaguchi, N. Mizuno, T. Kumasaka, M. Takata, M. Noda, S. Uchiyama, K. Kato, and M.Fujita “Protein encapsulation within synthetic molecular hosts” Nat. Commun. 3, 1093 (2012).
  3. "X-ray analysis on the nanogram to microgram scale using porous complexes"
    Y. Inokuma, S. Yoshioka, J. Ariyoshi, T. Arai, Y. Hitora, K. Takada, S. Matsunaga, K. Rissanen, M. Fujita Nature 495, 461-466 (2013).
  4. “Self-assembly of M30L60 Icocidodecahedron” D. Fujita, Y. Ueda, S. Sato, H. Yokoyama, N. Mizuno, T. Kumasaka, M. Fujita Chem 1, 91-101 (2016).
  5. Self-Assembly of Tetravalent Goldberg Polyhedra from 144 Small Components D. Fujita, Y. Ueda, S. Sato, N. Mizuno, T. Kumasaka, M. Fujita, Nature 540, 563-566 (2016).