分子科学研究所

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第59回分子科学フォーラム

演 題 「強光子場科学の最前線-光をまとった分子の世界」
日 時 2005年11月09日(水) 16:00
講演者 山内 薫 (東京大学大学院理学系研究科化学専攻・教授)
場 所

岡崎コンファレンスセンター大会議室

概 要

われわれの世界は光に満ちあふれています。しかし、この光は決して強いものではありません。近年のレーザー技術は、その光の強さを格段に大きくすることを可能にしました。その結果、原子や分子内で電子が感じることのできるクーロン電場に匹敵する程、大きな電場を光によって作ることができるようになりました。最近の研究から、そのような光の場の中で、分子が極めて面白い挙動をすることが明らかになってきました。そして、この強光子場をデザインすることによって、分子内の化学結合の切断をコントロールすること、そして、新しい反応を誘起することができるようになりました。さらに、強レーザー光と固体の相互作用によって、短パルスのX線や電子線を発生することができるようになり、そのような短パルスの光源や粒子源を使って、物質の変化を追跡する試みも行われています。講演では、この学際的な研究の最前線の面白さを分かりやすく紹介したいと思います。

〔参考〕
(1)山内 薫、強光子場分子科学、「光科学研究の最前線」第3章3-1、「光科学研究の最前線」編集委員会編、強光子場科学研究懇談会(http://www.jils.jp/)(2005) [ISBN: 4-902590-01-8 C3043]
(2)文部科学省科学研究費補助金 特定領域研究「強レーザー光子場における分子制御」ウェブサイト(http://www.chem.s.u-tokyo.ac.jp/~tokutei419/)

その他

16時から17時過ぎまで(15時半からお茶・お菓子を用意いたします)

【分子科学フォーラムについて】
市民の方々に分子科学やその他の分野の第一線の研究成果をわかりやすく紹介する講座で、1996年に開講し年4回(2008年までは年6回)開催しています。皆様のご来場をお待ちしています。