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演 題 | 「非環状型ピロールオリゴマーを基盤としたナノ構造」 |
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日 時 | 2006年05月23日(火) 16:00 |
講演者 | 前田大光客員助教授(相関分子科学第二研究部門) |
場 所 | 研究棟201セミナー室 |
概 要 | 非環状型オリゴピロール誘導体は、その柔軟な骨格構造を基盤として、金属配位やアニオン認識を実現し、さらに多様なモルフォロジーを示す超分子 ナノ組織体の構成ユニットとして機能しうる。例えば、ジピロリルプロパンジ オンは、sp2炭素で架橋された「beta-アミド型」2点型水素結合(N-H---O=C) に由来する1次元超分子ネットワークを構築することを見出した。そのマイク ロ・ナノメータースケール構造は、空孔を有するチューブ状、シート構造、フ ァイバー状など、周辺置換基や溶媒に依存してその形状が大きく変化することが分かった。一方、そのBF2錯体は、非環状型π共役系アニオンレセプターとし て、NHと架橋位CHを用いてアニオンとの1:1錯体を高い会合定数で形成し、アニオンの種類に依存する色彩変化や蛍光消光を示すことを見出した。固体中 では相互作用部位でアニオンを架橋した1次元ネットワークの形成も確認した。さらに、非環状型ピロール金属配位子であるジピリンの各種誘導体は金属 錯化によって配位ポリマーを構築し、外部要因の制御による多様なモルフォロジー形成を実現した。 |
お問合せ先 | CM2 seminar担当 高橋 一志 |