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演 題 | 「単純な棒状高分子が形成する多彩な液晶相」 |
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日 時 | 2008年12月16日(火) 16:00 |
講演者 | 大越 研人(東京工業大学大学院 理工学研究 科有機高分子物質専攻・助教) |
場 所 | 研究棟201セミナー室 |
概 要 | 単純な棒状粒子が示す液晶相、及びその相転移挙動は計算モデルによる理論的理解が先行している。近年、単純な棒状粒子の系で、単に斥力すなわち排除体積効 果だけでネマチック相からスメクチック相、さらにはカラムナー相といった高次液晶相へ、段階的な構造発展を示す事が理論的に示唆されている。この理論的予 測を実験的に実証する系はこれまで発見されてこなかったが、講演者らは非常に剛直で棒状の形態を有するらせん高分子がこの課題に適していると考えて研究を 進め、理論的に予測された液晶相系列が、サーモトロピック液晶系において再現する事を初めて発見した。さらに、分子構造と分子量分布を精密にデザインする 事によって、逆転移光学的等方相、スメクチックA2相を含む多彩な液晶相を取りうることを発見し、高分子がらせん形態をとるが故の特異な分子集合構造がこ の多形の原因であることを見出しつつある。本講演では、このメゾスコピックスケールの超構造を利用した新規機能の開拓の試みについて も触れる。 |
その他 |
平成20年12月16日(火) |