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高レベルスクイーズド光の生成実験

日 時 2010年02月23日(火) 15:00
講演者 政田元太 (玉川大学学術研究所・量子情報科学研究施設)
場 所

研究棟201セミナー室

概 要

スクイーズド光とは量子揺らぎが圧搾(スクイーズ)された光の状態であり、極めて雑音の少ない光である。近年、スクイーズド光は量子情報処理の実現 あるいは重力干渉計の検出感度を改善するための光源として注目されている。応用上、量子揺らぎがより高レベルに圧搾されていることが望ましい。
スクイーズド光の生成方法としては、光パラメトリック発振器を用いる方式が主流である。高レベルなスクイーズド光を生成するためには、光学素子の非線形性が高いことが極めて重要である。今回は高い非線形性を持つ周期分極反転構造の MgO(5mol%)添加LiNbO3結晶を作成した。本素子をボウタイ型の光パラメトリック発振器に適応し、連続発振Ti:Saレーザーを用いてスクイーズド光(860nm)の生成実験を行った。ポンプ光強度200mWにて-7.6±0.15dBのスクイージングレベルを確認している。
また本素子が持つ高い非線形性は第二高調波発生にも有効である。外部共振器を用いた波長変換実験では、570mWの基本波(860nm)入力に対し400mWの第二高調波 (430nm)出力を得ている。このときの変換効率は70%である。

お問合せ先

平等拓範(分子制御レーザー開発研究センター)