分子科学研究所

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第42回光分子科学フォーラム

演 題 「温度1.5 Kにおける単一タンパク質分光―低温用対物レンズの開発と緑色蛍光タンパク質の構造変化の研究」
日 時 2012年07月18日(水) 16:00
講演者 藤原 正規(分子科学研究所 助教)
場 所

分子科学研究所 研究棟 201セミナー室

概 要

温度数Kの単一タンパク質分光はタンパク質の発色団周囲の局所構造を調べる有力な方法である。しかし、本分光法は低温下で使用できる対物レンズの色収差の問題から、近赤外に電子遷移を持つ光合成細菌中の光アンテナタンパク質にのみ適用され、可視~紫外域に電子遷移を持つタンパク質に適用できなかった。そこで、我々は近赤外から紫外域まで色収差が無視できる反射対物レンズを開発し、本分光法を様々なタンパク質へ適用できるようにした。このレンズを用いて、我々は蛍光ラベルとして広く使用されている緑色蛍光タンパク質に対し、温度1.5 Kで一分子発光励起スペクトルを測定した。その結果は、発色団周囲の構造変化が従来提案されてきた三状態モデルでは説明できず、多数の構造が関与したものであることを示すものであった。

お問合せ先

大森賢治  大島康裕