分子科学研究所

サイト内検索

研究・研究者

研究会・セミナー

セミナー・イベント詳細

第853回分子研コロキウム

演 題 「パルスX線で分子の構造変化を可視化する」
日 時 2013年12月20日(金) 16:00
講演者 足立伸一 教授 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所)
場 所

分子科学研究所 研究棟2階 201号室

概 要

「百聞は一見に如かず」の言葉の通り、化学反応中の分子の構造を直接観測することは、多くの化学者の夢である。我々の研究グループは、主に高エネルギー加速器研究機構の放射光施設を研究拠点として、電子蓄積リングから発生するシンクロトロン放射光(以下、放射光)のパルス性を活かして、時間分解X線回折・散乱・分光法による様々な短寿命化学種の時間分解構造解析に取り組んでいる。蓄積リングベースの放射光は、数十ピコ秒程度のパルス幅を持ち、サブナノ秒より長い時間領域での構造ダイナミクスを追跡するのに適している。このようなパルスX線源を利用して構築した時間分解X線測定システムを紹介し、その応用例として、溶液中の金属錯体の光励起に伴って生成する高スピン中間体や三重項励起状態の構造解析、さらには光反応性タンパク質の四次構造変化を伴う反応中間体の構造解析に適用した例などについて紹介する。さらに、近年は理研播磨研究所のX線自由電子レーザーSACLAを利用して、サブピコ秒オーダーの時間分解X線測定にも取り組んでおり、SACLAでの最近の実験成果についても紹介したい。
131220.jpg

その他

http://pfwww.kek.jp/adachis/NW14/NW14.htm

お問合せ先

古谷祐詞、山本浩史(2013年度分子研コロキウム委員)