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演 題 | 「走査トンネル顕微鏡によるスピン・超伝導特性のナノスケール計測」 "Nano-scale characterization of spin and superconductivity by scanning tunneling microscopy" |
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日 時 | 2016年09月16日(金) 16:00 |
講演者 | 長谷川幸雄 准教授 (東京大学物性研究所 ナノスケール物性研究部門) |
場 所 | 分子科学研究所 研究棟2階 201号室 |
概 要 |
走査トンネル顕微鏡(STM)は、物質表面の原子構造や電子状態をナノスケールの空間分解能で視覚化する手法として知られている。最近では、これらに加えて、スピンや非弾性励起さらには化学ポテンシャル分布等の精密計測も可能となっており、我々の研究室でも、これらの計測技術を駆使し、物質表面・薄膜構造における種々の物理現象の解明を試みている。今回の講演では、こうしたナノスケール計測に関して実例を挙げつつ説明し、(1)磁性薄膜でのらせん磁気構造のカイラリティ評価、(2)原子層ステップによる超伝導近接効果の増強、(3)ジョセフソン電流の原子サイト依存性など、最近進めている研究内容について紹介したい。さらには、今後への展望として、スピン分解での化学ポテンシャルの高精度計測によるスピン流計測の可能性についても言及する。 |
お問合せ先 | 飯野亮太、柳井毅(2016年度コロキウム委員) |