研究・研究者
研究会・セミナー
演 題 | 「反応経路自動探索法:化学反応創成のための新技術」 |
---|---|
日 時 | 2019年10月09日(水) 16:00 |
講演者 | 前田 理 教授(北海道大学理学研究院化学部門) |
場 所 | 分子科学研究所 研究棟201 |
概 要 |
コンピュータの高速化・大規模化と、量子化学計算を行うためのソフトウェアの発展により、量子化学計算は反応開発において欠かせないツールになりつつある。例えば、複数の反応機構に対するエネルギープロファイルを量子化学計算によって計算し、それらを比較することで、最も有力な反応機構を明らかにした成果が数多く報告されている。しかしながら、一般に行われている構造最適化計算では、求めたい反応経路に関する事前情報が必要になる。このため、反応機構が全く分からない反応に対して計算を実行することは難しい。さらに踏み込んで、未知反応の「予測」を目指すならば、この問題は避けて通れない。我々は、この問題の解決を目指して、反応経路自動探索法の開発を進めてきた。中でも、2010年から開発を進めている人工力誘起反応(AFIR: artificial force induced reaction)法は汎用性が高く、有機合成反応など様々な化学反応へと適用されてきた。本講演では、AFIR法によって反応経路ネットワークを構築し、その速度論に基づく解析によって化学反応を予測する技術について紹介する。 |
お問合せ先 | 椴山 儀恵、小林 玄器(2019年度コロキウム委員) |