分子科学研究所

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第941回分子研コロキウム

演 題 『ハーバー・ボッシュ法を超えるアンモニア合成法への挑戦–「窒素社会」の実現に向けて』
日 時 2020年02月21日(金) 16:00
講演者 西林 仁昭 教授(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 エネルギー資源創成)
場 所

研究棟3階301号室

概 要

約100 年前に開発された工業的アンモニア合成法であるハーバー・ボッシュ法に代わる次世代型窒素固定法の開発は科学者にとって最重要検討課題の一つである。我々の研究室では、この次世代型窒素固定法の開発にブレークスルーを達成した。開発に成功したピンサー型配位子を持つモリブデン錯体を分子触媒として利用することで、常温常圧の条件下で窒素と水とからアンモニアを極めて効率的に合成する方法の開発にごく最近になり成功した(Nature, 2019, 568, 536)。錯体に含まれるモリブデン金属あたりのアンモニア生成量は4000当量以上で、1分間あたりのアンモニア生成量は約120当量に達した。アンモニア生成速度は窒素固定酵素ニトロゲナーゼに匹敵する値であった。アンモニアをエネルギー資源として利用する「窒素社会」についても研究背景と共に紹介する。

詳しい内容はこちらをご覧ください。

お問合せ先

椴山儀恵、小林玄器(2019年度コロキウム委員)