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演 題 | 新たな超核偏極MRIの開発とトランスレーショナル研究 Development of hyperpolarized MRI and translational research |
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日 時 | 2024年07月23日(火) 16:00 より 17:30 まで |
講演者 | 岐阜大学医学系研究科 薬理病態学分野 兵藤 文紀教授 |
場 所 |
ハイブリッド開催(分子科学研究所 研究棟201 およびZoom) |
主 催 | 『スピン生命フロンティア』運営事務局 |
概 要 | MRIの感度を増幅する超核偏極法は、MRIの弱点であった感度を克服することでMRIによる新たな機能・代謝イメージングに基づく画像診断への応用が期待されている。それ故、超核偏極材料に基づく化学的な超偏極法(chemically induced dynamic nuclear polarization :CIDNP)や、パラ水素を用いた方法(Parahydrogen induced polarization :PHIP)、さらには、129Xeガスを用いた方法など、様々な超偏極技術が開発されている。その中でも溶液中で電子スピン(ラジカル)分子と核スピンの相互作用を利用する動的核偏極(DNP)法は、医療用超偏極装置(SpinLab)が開発されるなど医学的な応用が進んでいる。DNP法には、13C等の核スピンを持つ分子を偏極装置内でDNPを惹起した後、緩衝液で急速溶解して機能プローブとして生体に投与してリアルタイムな代謝反応を可視化するdissolution DNP-MRI法と、生体内に機能性を持つ電子スピンを予め投与して、実験動物の体内でDNPを惹起するin vivo DNP法がある。我々は、これらの2種類のDNP技術を用いて、がん代謝に基づく早期診断・治療効果判別法や、酸化還元(レドックス)代謝に基づく疾患の超早期診断技術の開発を行ってきた。特にin vivo DNP法では、産学連携研究において、オールジャパン体制での装置開発およびProof of Conceptを取得するための疾患モデル動物(マウスおよびブタ)を用いた応用研究、さらには臨床サンプルを用いた実証研究を推進している。本セミナーではこれらの最近の進捗を紹介したい。 |
その他 | セミナー終了後に研究棟202でミキサーあり(当日参加可) |
お問合せ先 | 所内対応者:研究力強化戦略室 中村 敏和/池永 優弥子 |